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まえがき

現代国際社会における海洋管理は、困難な課題に直面している。海洋資源開発、海上交通の安全、海洋科学調査等、海洋利用の形態が多様化し、その利用者の間での利害対立が生じる一方で、海洋環境保護や生物多様性の保全など、海洋利用のあり方や地球環境の変化に伴って生じる弊害を防止する必要性も強く認識されている。
海洋利用相互の衝突の調整、海洋利用の弊害の防止という現代の海洋利用における課題を解決するためには、各国の分権的な海洋管理を超えた、国際的な海洋管理の協力枠組みで必要である。とりわけ、半閉鎖海であるアジアの海域において、統合的海洋管理は喫緊の課題である。しかし現在のアジアの海域では、海洋資源や領土、境界画定などをめぐる様々な問題が未整理の状態にあり、 こうした協力枠組みを十分に整備する環境が整っていない。
このウェブサイトでは、統合的海洋管理のための協力枠組みを考える前提として、アジア各国が海洋管理のために制定した国内法令のうち、英文が入手可能なものを収集した。
今後、順次追加する予定であるが、ウェブサイトを訪問された方で、英文での収録が可能な未掲載の国内法を入手された方は、管理者にご連絡いただければ幸いである。

© 2016 アジア海洋関連国内法令集